昨年7月の証券取引等監視委員会の組織改編で、課徴金・開示検査課から開示検査課が分離・新設されました。これは開示検査権限の行使強化という観点によるものです。その後、オリンパス、大王製紙と開示に関わる問題が生じていることもあり今後、さらに開示行政が強化されると考えられます。このような状況において、証券市場の公正性を阻害する要因である会計不正への罰則強化が図られる一方、企業にとっては行政処分である課徴金が課せられ、社会的信用の低下を招くリスクが高まっています。
ここで、取締役や監査役など役員の方々を含む会社側が注意すべきなのは、課徴金の対象となる会計「不正」は、意図的な会計不正のみに限られるものではないことです。意図しない会計「不正」、すなわち、内部統制上の不備から生じた不適切・不注意な会計処理にも、会計不正との扱いで行政罰が課せられてしまいます。どのようにして「意図しない会計不正」リスクに取り組むかは、経営上の重要な課題となります。
今回のセミナーでは講師に日本公認不正検査士協会(ACFE JAPN)理事の宇澤亜弓氏をお迎えし、検査と課徴金制度の最新枠組みをご説明いただいた後、具体的な事例をベースに、ご自身の経験をまじえて、会社が注意すべき開示上の課題についてご講演頂きます。セミナーの後半には、TMI総合法律事務所の大井哲也、秋本壮の両氏に加わっていただきパネル・ディスカッションを行います。
なお、パネル・デイスカッションの司会は、大杉謙一当機構理事・中央大学法科大学院教授が務めます。
セミナーでは下記のテーマを主に取り扱います。
開催概要 | |
出演者 |
宇澤 亜弓 氏 平成2年から平成11年まで大手監査法人に法定監査及び株式公開支援業務等に従事。平成11年から平成16年まで警視庁刑事部捜査第二課にて財務捜査官(警部)として経済犯罪捜査に従事。平成16年から23年まで証券取引等監視委員会事務局特別調査課にて証券取引特別調査官、主任証券取引特別調査官、開示特別調査統括官として金融証券取引法違反に係る犯則調査に従事。平成23年3月公認会計士宇澤事務所開設。平成23年7月から最高検察庁金融証券専門委員会参与(現任)。平成24年6月から日本公認不正検査士協会(ACFEJAPN)理事(現任)。 大井哲也 氏 平成11年3月に中央大学大学院法学研究科修了後、平成13年10月に弁護士登録、TMI総合法律事務所に入所。平成19年5月ウィリアム・リチャードソン・スクールオブロー(LL.M)修了。平成23年パートナー就任。M&A(組織再編を含む。)、IPOに加え、危機管理・企業不祥事等を契機とするコンプライアンス体制構築が主な取扱分野である。執筆活動としては「暴力団排除条例ガイドブック(レクシスネクシス・ジャパン、平成23年)」等。 秋本 壮 氏 平成14年3月に慶應義塾大学法学部法律学科卒業後、平成16年10月に弁護士登録、TMI総合法律事務所に入所。平成20年4月から平成22年3月まで証券取引等監視委員会事務局証券検査課にて、課長補佐として金融商品取引業者の検査等に従事。平成22年4月からTMI総合法律事務所に復帰し現在に至る。 M&A、IPO、組織再編、金融商品取引、金融レギュレーション等が主な取扱分野である。執筆活動としては「暴力団排除条例ガイドブック(レクシスネクシス・ジャパン、平成23年)」等。 大杉 謙一(司会) 東京大学法学部卒業、東京都立大学法学部助教授を経て現職に至る。コーポレート・ガバナンスやベンチャー企業法、事業再生等が主な研究・活動分野である。経済産業省 企業統治研究会、内閣府経済社会総合研究所M&A研究会等の委員も務める。著書には「M&A攻防の最前線―敵対的買収防衛指針(金融財政事情研究会 2005)」、「ケースブック 会社法(共著 弘文堂 2006)」がある。その他経済産業省のコーポレートガバナンススタディグループや内閣府社会経済総合研究所のM&Aスタディグループにも所属している。 |
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開催日時 | 2012年7月24日(火)15:30 - 18:00 (開場 15:00) |
開催場所 | TMI総合法律事務所セミナールーム |
主催 | 公益社団法人 会社役員育成機構(BDTI) |
協賛 | ウエストロー・ジャパン株式会社 、TMI総合法律事務所 |
定員 | 130名 |
参加費 | 5,000円(税込) (一般、非会員) |
お申し込み方法 |
受付を終了いたしました。たくさんのお申し込みありがとうございました。 |
◆お問い合わせ
公益社団法人 会社役員育成機構(BDTI)の事務局までお願い致します。
TEL: 03-6802-4451 FAX: 03-6802-4453
Email: info@bdti.or.jp
Web: http://bdti.or.jp