─当社の法科大学院向けの教育・講義サポートシステム、アカデミックスイートをお使いになって、いかがでしょうか。
昨年(2010年)秋から事務スタッフと教員がトライアルで使い始め、今年(201 1年)3月の履修登録から、学生も使用し、本格稼動となりました。旧来の講義サポートシステムは、コスト面で、教員などからコストが下がらないかとの要望が出ていましたが、ウエストローのアカデミックスイートに変更し、十分なコストダウンが実現しました。また、使い勝手の面でも、開発段階から当校の要望を伝え、それを反映してもらえたので満足しています。旧来のサポートシステムは、機能は豊富でしたが、実際に使いこなすのが大変でした。その点、アカデミックスイートの方がシンプルな作りになっている印象です。
─使い勝手は、どのような点で改善しましたか。
まず事務当局にとっては、大学内のシステムとの連携がスムーズになりました。大学には全学共通のシステムがあり、そこにカリキュラム、科目情報、履修データ、シラバス(学習計画)などがデータ化され格納されています。講義サポートシステムは、大学共通システム内のデータを、学生や教員との間でやりとりする、いわばインターフェイスの役割を果たしているわけですが、旧サポートシステムは、そこに搭載するうえで大学データを大幅に加工する必要がありました。ウエストローのアカデミックスイートは、ほぼそのまま大学データを使用できるので、事務スタッフの省力化が進みました。これは当校にとっては大きいですね。
学生にとっても、履修登録がスムーズになりました。旧来の講義サポートシステムには、履修登録機能がありませんでしたので、学生は履修希望科目を紙で提出し、その科目が実際に取れたかどうか、学校の窓口に来て、確認する必要がありました。アカデミックスイートになって、学生は自宅から履修登録ができるようになり、来校して確認する手間が省けました。同じ時間帯の科目を複数、誤って同時に希望してしまうミスも、紙のときはしばしばありましたが、こうしたミスがなくなりました。
学生にとっては、利便性の向上が大きいと思います。アカデミックスイートは、たとえば自宅の据え置き型PC、持ち運んでいるノートPC、携帯電話、公共スペースのPCなど、どこからでもアクセス可能ですので、その点は便利になったはずです。
─現在、利用者はどれぐらいになりますか。
教員が約100人、学生が約400人です。修了生は毎年200人ほど出ており、過去約1,000人輩出してきましたが、平成18年度修了生から使用可能です。
─具体的な機能で、役に立っているのは何でしょうか
講義に使う資料を、教員が事前にアップロードし、学生がダウンロードすることや、掲示板を使って学生に事務連絡するのが、一般的な使用法です。便利なのは、アンケート機能ですね。「授業に関する調査」を科目ごとに年4回、アンケート機能を利用して行っています。旧来のサポートシステムのアンケート機能は、質問文が定型化されていて、変更するためにはシステムの変更を依頼する必要がありました。アカデミックスイートは、事務当局で自由に質問文を作成できますので、フレキシブルに応用できる点が便利です。
旧来のサポートシステムのアンケート機能は、自由に質問文を作成できなかったため、「授業に関する調査」のみに用途が限られていたのですが今後このアンケート機能は、修了生に就職先を書き込んでもらい進路調査を行うなど、修了生のアフターケアに活用できると思います。
レポート提出機能は、今後慣れていくに従い、教員がもっと活用していくのではないでしょうか。現在、アカデミックスイートは、教員が講義に使う資料を事前にアップロードし、学生がダウンロードするのに使われています。いわば講義前の使用です。これに対し講義後、教員はたとえばレポート提出機能を使い、小テストなどを毎回実施することが可能ですので、今後益々多方面で活用の余地があると思っています。